第19章 誓いと常夏の島 ＊

何も隔てるものがないこの甘美な感覚を止めることが出来ず、一気に最奥目掛けて推し進める。そのまま腰の動きを弱めずに、がっしりと腰を鷲掴んで陽奈子のもう一つのいいところを責める。



「ふ、っあ！い…きなっり！まって…ああっん！！」


「っ、…待ってと言う、割には…ずっと締め付けてっ、離そうとしないが？どうして欲しい、陽奈子。君の口から言って貰わなければ分からんな」



意地悪く、そう聞けばトンッと軽く胸を押されてぐるりと視界が一転する。目の前には頬を染めている陽奈子の顔と天井。

いつの間にか押し倒される側になってしまっていた。



「んっ…今度は…私が動く、からじっとしてて、ね？」



腹辺りに両手を付いて、腰をゆっくりと上下に揺らす。時折きゅっと"なか"が締まって、その度に身体が小さく跳ねてしまう。



くちゅ…くちゅ…




「んっ、ぁ…ふっ…」


「っ、…くっ…はぁ…」



ゆっくりと、じっくりと溶かされそうな感覚に、もどかしくなってしまう。まるで焦らされているかのようで腰の奥がムズムズと疼く。

堪らず上半身を起こし、腰に手を回して引き寄せる。身体が密着して抱き締め合うような形になる。



「ひゃぁあっ！じ、っとしててって言ったのにっ…ひっあぁんっ」



焦れったさに堪えきれず、一気に下から突き上げると悲鳴のような嬌声をあげて身体を弓のようにしならせる。



「くっ…あんな動きを、されてっ…我慢しろ、と…っ、言うのはなかなか辛いっ…」



尻の肉に指が食い込む程、ぐっと押し掴んで腰から沸き上がる快楽を打ち付ける。可愛い声で喘ぐ口を食べるように塞ぐと舌を絡ませて角度を変えながら激しく深いキスを交わす。
それに合わせて律動を速めれば、ぎゅうっと締め付けられた。



「ふ、んぁっ、はっ…んんーーっっ！！」


「ぁ、くぅっ…あぁっ…っ、！」




ドクンッと勢いよく最奥で吐精すると、陽奈子が頬にキスをして囁く。



「杏寿郎のすごく熱、い…はぁ、私のなか蕩けちゃいそう…」


「っ！！全く君は…自覚があるのかないのか…」



達したばかりだというのに、陽奈子のその一言で再び熱を帯びてしまう。それもこれも全部、煽るような台詞を言うのが悪い。