第19章 誓いと常夏の島 *
~夢主side~
一旦、シャワーを浴びてから観光スポットを巡る事になった。
あの後続けてもう一回なんて言われたけど、初日からそんなに何度もしてたんじゃどこにもいけなくなってしまいそうで、何とか我慢してもらった。ちょっぴり申し訳なかったけど…
海辺を歩いたり、美味しいものを食べたり。気付けばあっという間に夕方で、再びホテルへと戻ってきた私達は夕食を済ませて今はまったりタイム。
なんだけど、さっきからずっと私の腰回りに腕を回されていて身動きが取れない。
ふと、窓の外に視線を向けるとプールが目に入った。
「ねぇ、杏寿郎。折角プールがあるんだから、一緒に入らない?」
「むぅ…俺としてはまだこうしていたいが…っ!陽奈子の水着姿が見れると言うことだな!?すぐに入ろう!…とは言ってもすぐに脱がせてしまうかも知れんがな?」
口角をあげてニヤリと笑う杏寿郎。冗談っぽく言ってるけれど、あの顔は本当にそうしようと思ってる顔だ。
淡いピンクと水色の水着に着替えて、先にプールに入っている杏寿郎の元へと歩み寄る。すると、潜ったのかふわふわの髪はぺしゃんこになっていた。
「髪、濡れちゃってる。」
「待っている間に少し泳いでいた、…おいで」
濡れた髪を掻き上げながら手を差し出される。
その色っぽい仕草に胸がドキドキと高鳴る。
チャプッ
差し出された手を握り、水に浸かると冷たすぎないプールの温度が心地いい。
その心地よさに眼を閉じていたら、後ろから抱き締められた。
「っ…泳がないの?」
「泳ぐよりも、したいことがある。続きを…してもいいだろうか?」
振り向き様にそんな事を言われて、期待をしてなかった訳じゃないけど、それでも急すぎるその台詞につい恥ずかしくなってしまう。
「…っ、あんまり…激しく、しないで…くれるなら」
「それは無理な願いだな、あの一回で俺が満足する訳ないだろう?勿論、少しは手加減はするつもりではいるが」
そう言って小さく笑うと、そっとキスを落とされた。
優しく、唇をなぞるように舌が入ってきて、段々と深い口づけになっていく…