第1章 本編
ザァァァァァァ…─────
外は生憎の雨。俺はじっと窓の外を見ていた。
「・・・・・ん?」
門前に人影がある。しかもこっちを見ているようだ。
───こんな天気に…どこの馬鹿だよ、
すると、いきなり人影がジャンプをした。両手をブンブン振りながら…
「・・・・・!?」
俺は部屋を飛び出した。長い廊下を何度か曲がり、階段を駆け下り、ホールを突っ切って玄関の扉を開けた。
空はまだまだ泣いていた。心なしか、さっきよりも激しさを増している。
俺は門前まで全力で走った。濡れようが何だろうが、今の俺には関係なかった。
「景吾ぉ~vV」
「来いっ!」
俺はの腕を掴んで家まで引っ張った。は痛いと騒いだが、今はを雨風が当たらないようにする方が先決だった。
「うわぁ~…びっしょりだねι」
「・・・・・お前はバカか!?こんな天気にあんな所で、何やってんだよ!!」
俺は濡れた前髪をウザったそうにかきあげた。濡れた服が体に張り付いて気持ち悪かった。
「景吾に逢いにきたんだよぉ?」
「アーン?俺様に逢いたいなら電話の1つや2つ入れりゃぁ、む 「<font size=4><b>自分で来なきゃ意味ないもん!</b></font>今日は…」」
は下を向いてしまった。俺はため息を軽く漏らし、の肩を軽く抱き寄せ、歩き出した。このままでは2人とも風邪を引きかねない。俺はをバスルームに連れて行った。
「お前は先にシャワー浴びろ。風邪なんかひかれたら面倒だからな…」
俺はに背を向けた。
「・・・景吾も風邪ひいちゃうよι」
そういうとは俺の服の裾をクイっと引っ張った。
「そんな可愛いこと言ってると、襲うぞ?」
「ぇ…きゃぁぁぁぁっ!!」
私は思わず悲鳴を上げてしまった。
「景吾のエッチ!早く出て行って!」