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裏夢短編集 【第五人格】

第6章 シニカル【傭兵】



×××

試合が終わった後も、ナワーブとマーサはずっと話していた。

ナワーブのあんな表情は初めて見た。

楽しそうな笑顔…私の時は苦笑いだったくせに…


そんな不満が心の中でモヤモヤしている。



ダメだ、マーサは優しくて頼りになる人だ。

恨んだことなんて1度も無いし、これからもお友達として仲良くしていきたい。

私たちが付き合ってることは数人しか知らない。

勿論マーサだって知らない。

だから尚更……いや、やめておこう。


モヤモヤしすぎて試合にも影響が出ていた。

ハンターが目の前にいるのに突然泣いたり、ぼーっとしていたり、周りからはたくさん心配された。

今日出るはずだった試合は医師のエミリーにやめときなさいって言われて、自室でたくさん泣いた。

どうして私じゃダメなんだろう…

良く考えれば、いっつも話をしていたのは私の方で貴方は頷いてばかり。


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