第5章 喧嘩は程々に!
早いもんで、二年になりました。
ポムフィオーレに拠点を決めた時は、ケイトとトレイには残念がられたな〜。まぁ確かに私も二人と一緒なら楽しい寮生活送れていたと思うけどね。
でも私としてはゴースト達と離れなきゃならないのが残念でならない。ポムフィオーレに連れて行こうとしたんだけど、もちろんヴィルに反対された。
なので、ポム寮に入ってからも時々オンボロ寮へゴースト達に会いに行っている。
……と物思いにふけっている間にいつの間にか終わってた。
ん?何がって?群がる小蝿の始末だよ。私の足元には五匹の小蝿が倒れている。
校舎裏という、いかにもな場所で群がって気弱そうな新入生に金をたかってやがったんで、注意したら愚かにも私に矛先を転じてきやがった。
そこですこーーし分からせてやろうと返り討ちにしてやったって訳。
「元気なのはいいことだねトレビアン!しかし少しは節度を弁えないとここではやっていけないよ?」
「ぅ……ポムフィオーレのお高くとまってるおぼっちゃまが生意気言ってんじゃねぇ……ぐあッ!!」
ちょっとカチンときたんで脇腹に蹴り入れてやった。そこで伸びてろ雑魚が。
私が小蝿の始末している間に絡まれてた新入生は逃げたらしいね。
さて、次の授業が始まるから早く戻らないと。
……そこで盗み見てる輩を狩ってからね。
「いい加減出て来たらどうなんだい?」
大木を睨みつけながら言ったら、隠れていた人物が姿を現した。
ターコイズブルーの髪にゴールドとオリーブの垂れ目のオッドアイを持ったなかなかのイケメンくん。でもなんか不機嫌そう。
「キミはこの人達の仲間かい?」
「は?ちげーし。人が昼寝してた所にやって来て雑魚どもが騒ぎ出したんだよ。ほんっといい迷惑〜」
仲間ではないけど助ける訳でもなく傍観してたってことか。
まぁ誰だって面倒事に巻き込まれたくないわな。仲間じゃないなら狩る必要ないし、さっさと行くとしよう。