第3章 A→N
ー N side ー
「ね、今日行っていい?」
仕事が終わり、帰り支度をする相葉さんに近づいてぼそっと聞く。
『いいよ』
優しい笑顔で返される。
俺と相葉さんは、まぁ……言っちゃ、セフレだ。
2年くらい前かなぁ。年々かっこよくなる相葉さんを見てたら、いつのまにか「この人に抱きしめられたら…」なんて考えてて。
家に行った時、とびっきりの甘々モードで誘ってみたら、抱いてくれた。
俺、頑張ったんだからね??
そっからよ、この関係は…。
相葉さんの一歩後ろをトコトコとついていき、一緒に車に乗る。
『寝てていいよ』
「ん、ありがと」
『酒でも買ってく?』
「うーん、じゃ1本だけ」
『よし、わかった』
助手席から相葉さんを眺めながら、コンビニを経由して相葉さん家に向かった。