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【グノーシア】【短編集】宇宙を漂う船の中で

第3章 目は口ほどに物を言う【ラキオ】


翌日。私の読みは当たって、敵はラキオを狙った。
私の守る先と一致していたため、襲撃は失敗。
議論に移る。
「昨日はジョナスを調べたけど、人間だったよ」
昨日調べると言っていたジョナスは人間か。
なら、残りのグノーシアは潜伏していることになる。
「ドクター沙明の報告タァイム!SQイズノットグノーシア……ウープス」
「……あるいは私の記録を盗んだか。SQはグノーシアなどではなかった」
昨日の航海日誌を見ると、コメットがジョナスとククルシカを強く疑っている。恐らくこの二人は嘘をついているんだろう。
ツバサの結果報告も合わせると沙明が本物のドクター、ジョナスがAC主義者、ククルシカがグノーシアということになるだろう。
「要はコールドスリープさせたい奴を選ぶんだろ?僕はククルシカがイチオシかな」
やはり、コメットはククルシカを強く疑っている。嘘に気づいたからかもしれないし、同調しよう。
「今のうちにククルシカを消したいんだ?私も賛成かな」
「うん、私もククルシカは怪しいと思う」
「僕も、ククルシカさんは、どうなんだろうって……」
どんどん人が同調していく。
「オイオイ、お前ら何ボンヤリしてんだよ?コメット様のありがたいお言葉にヘイコラ従っとけって」
沙明が同意を求めると、さらに数人が集まってくる。
「おやおや人望がないんだねククルシカ。当然そんな奴は信用出来ないよね!」
ラキオが煽りながら疑いに同調する。
今日はククルシカを凍らせることになりそうだ。
投票に移り、やはりククルシカが眠ることになった。
画面が表示される。
【全てのグノーシアがコールドスリープしました】
コメットの勘は当たり、ククルシカが二人目のグノーシアだったらしい。
そういえば、ツバサとラキオはどうなっただろうか。
ラキオは素直に謝罪しているだろうか。
ループが始まる前に見に行ってみよう。
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