第10章 秘密 *
【実弥side】
「…ノブ、どうしたァ、嫌になったかァ」
「嫌になってないですよ。実弥さんのココ、すごいなぁと眺めてました」
いつもと変わらぬ馬鹿らしい返事に、安心する。
「…やめろッ!」
「はい!」
そう言うとまた俺のモノを嬉しそうに咥える。またあの生暖かさに包まれる。ただ咥えられるだけで、気持ちがいい。
今度は深くまで咥え込まれる。良くもまあこんなに口に入るもんだと感心する。
大きく硬くなったモノはノブの小さな口を物凄い勢いで圧迫する。
「……クッ……ハァッ…………ンッ…………」
静かな部屋の中に、俺の声とくちゅくちゅと厭らしい音が響く。
少しずつ上下する動きが早まり始めた。
「…クッ……ハァッ……ハァッ………クッ……ウッ……」
あまりの気持ち良さに声は漏れ続け、快楽に溺れてしまいそうになるが、何とか耐える。
もう今にも破裂しそうな位に勃ち上がっている。速度を早められると、更に硬くなる。
眉間に皺を寄せ、息を吐きながら、何とか快楽を発散させるが、そろそろ限界だ。
「……ハァッハァッ……クッ………アァッ…出るッ!」
そう言うと同時に、ノブの口の中にドクドクと吐き出す。柔らかく生暖かいものに包み込まれ、吐き出す行為は何とこんなに気持ちいいのかと、ぼぅっとした頭で考える。
全て吐き出すと、ノブはゆっくりと上下させ、口が離されると、何とも名残惜しさが込み上げる。
ノブを見れば、微笑み、だが口の回りにはまだ唾液と俺の液体が混ざったものが、艶かしく光る。
すっと立ち上がり部屋を出ていく。さすがに今回は飲まずにノブは、口を洗いに行ったようだ。
下半身に寂しさを覚え、ふと現実に引き戻される。
浴衣を整えると、戻ってきたノブは笑いながら俺の前に座る。
「次はちゃんと飲み込みませんでしたよ。実弥さん、ごめんなさい。実弥さんの気持ちも考えずに、勝手な行動してしまいました。本当にすみませんでした」
そう言うと、両手を前に付き頭をを深くさげた。顔をあげると、こうも言った。
「でも、後悔はしてませんから」
真っ直ぐに俺を見る目と、いつもと違う大人びた表情のノブに、はっとするのを覚えた。