第9章 日輪刀と羽織
2人は隊服に着替えてみようということになり、お互いに見せ合う。
「・・・。それは本当に隊服か?」
「・・・私も若干疑問がある。杏寿郎の隊服に比べて肌が出過ぎてない?・・・杏寿郎!?鼻血!」
杏寿郎が急にぼたぼたと鼻血を垂らすので、はそばに寄って拭こうとすると杏寿郎はの胸元が目に入り、さらに顔を赤くして手を挙げてを制し、背を向けてしまった。
「よもや・・。目のやり場に困る。きっと何かの間違いだ。・・いや間違いではなくても変えてもらおう。」
杏寿郎はから受け取った懐紙で鼻血をぬぐう。
胸元が空いて谷間が見え、ミニスカートの様なの隊服は任務で着ることなく、交換された。
その日の夕方。杏寿郎は鎹烏から初任務の伝達を受けた。きりっと顔が引き締まり、隊服に日輪刀を差した杏寿郎には優しい笑顔で手を振り、見送った。