第123章 理性が崩れたとしても
エマは思わずエレンから目を逸らし、
「……そんなことない。」
やっとそう言ったが、
エレンはエマを見つめたまま、
「嘘だ。エマさん、
俺は何もしてこないと思ってるよ。」
と、真剣な声で言った。
「だからこうやって一緒に寝てる時でも
何の警戒せずに俺の方向いて
簡単に髪撫でたりするんだろ?」
「ごめん、そんなつもりじゃなかった。
普通に接してるつもりだったんだけど……」
「そっか。
じゃぁ、ここで俺の理性が崩れたとしても
仕方ないよね?」
エレンはそう言うと
エマの腰を引き寄せ唇を重ねた。