第117章 大切な仲間、大切な想い人
「私はそんなに頼りないか?」
エルヴィンの急な問いかけに、
「……何の話だ。」
と、リヴァイは眉間に皺を寄せる。
「私はもう一年前とは違う。
エマやお前たちのお陰で
ここまで立ち直ることができたんだ。」
「それはエマのお陰であって、俺は何も」
「お前も力になってくれただろう?」
エルヴィンはリヴァイの言葉を遮った。
「私は素直に嬉しかったんだよ。
だが、もうそんな心配はいらない。」
エルヴィンはリヴァイの肩に手を置いた。
「私はお前がエマの為だけを想って、
エマを手放したのかと思っていたが
どうやら勘違いしていたようだな。」
「………勘違いじゃねぇよ。」
「いや。
お前は私のことまで考えていた。
だからこそエマを私に譲ったんだ。」