第113章 律儀な謝罪と憂い事
だが、
無防備に小さく寝息を立て始めるエマを見て、
リヴァイは少し笑い、
エマからゆっくり手を離すと立ち上がる。
そして、ドアノブを握ったその時、
「リヴァイさんは、
本当にこれでいいんですか?」
ハッキリした声で、エマは問いかけた。
リヴァイはドアノブを握ったまま、
その場に立ちすくんだ。
「リヴァイさんは、
本当に後悔しないんですか?」
エマはリヴァイに問い続ける。
「……リヴァイさんは、今、幸せですか……?」
そう問いかけられて、思わず振り向いた。
エマは小さく寝息を立てて眠っている。
「でけぇ独り言、言ってんじゃねぇよ。
びっくりしたじゃねぇか……」
リヴァイはそう言って
ため息を隠すように笑うと、ドアを開けた。