第104章 素敵な恋人と最良の職場
「まぁ、エマはこれまで
恋愛してこなかった子だもんね。
やっと恋愛できるようになって、
すぐ結婚ってのも面白くないよね。」
「面白くないとか、そんなことは」
「いやいや、ほんと、面白くないよ。」
サラはエマの言葉を遮り、
嫌悪感いっぱいに言った。
「結婚する前は、毎日愛の言葉囁やいて
ちやほやしてきたくせに、
結婚したら放置だからね。」
「え、そういうもんなの?」
「そういうもん。
男は釣った魚に餌はやらないんだよ。」
サラはそう言ってため息を吐いた。
「……ますます怖くなるよね、
そんなこと聞いたら。」
「私は釣った魚にも、たっぷり愛情を注ぐ気だよ。」