第100章 勘繰りたくもなる状況
「隈、すごいですよ。」
エマはエルヴィンの目の下に触れた。
「……ああ。そうだな。
あまり寝る時間がないんだ。
またすぐ行かなくてはならない。」
エルヴィンは小さくため息を吐く。
「だが、エマに触れたら
気力が戻って来たよ。ありがとう。」
エルヴィンはそう言うと
エマの髪を優しく撫でた。
「私も少し元気になりました。
頑張りましょうね。」
エマはそう言って
エルヴィンに笑いかけると、
「明日の夜は、必ず君の部屋に行く。
それまでしっかり働くことにしよう。」
エルヴィンもエマに笑顔を見せ、
食堂を後にした。