• テキストサイズ

自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第97章 懐かしい匂いとベタな展開



「……お前、本当に拒否しないんだな。」

リヴァイは唇を離すと、
怪訝そうな目でエマを見る。


「拒否しようにも、両手使えないですし。」

エマはそう言って掴まれたままの
自分の手に目を向けた。


リヴァイはエマの手を離すと、

「これで、お前にも拒否権が与えられたが」

そう言いかけた瞬間、
エマに抱き寄せられた。


「エマ、お前、何の真似だ?」

リヴァイは動揺を抑えられず、
エマに抱きしめられたまま声を上げる。


「リヴァイさん。
今日は散々いろんな子抱いて
さすがに疲れてると思うんで、
寝たほうがいいですよ。」

エマは落ち着いた声でリヴァイに言う。

そして、

「私はもう大丈夫です。」

そう言ってリヴァイの背中を優しく摩った。




「……お前は本当に面白い女だな。」

リヴァイは呟くようにそう言うと、
エマに体重をかける。


「お!おもっ!ちょっと、
全体重を私に預けるのはやめてください!」

エマは思わず声を荒げた。


「なんだ。お前が抱き寄せたんじゃねぇか。」

「いや、そうなんですけど、
このままだと私、確実に圧迫死しますっ。」

エマがそう言って浅く呼吸をすると
リヴァイは笑いながらエマの隣に寝転がる。



「……リヴァイさん、
見た目以上に重いんですね……」

「人を見かけで判断すんじゃねぇよ。」

リヴァイはそう言ってエマを注視した。

/ 770ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp