第96章 反省と自棄と真摯と
「……エルヴィンさんに
合わせる顔がないんですけど……」
「何言ってんだよ。
エルヴィンは、もっと色々やってるだろ。」
エマは思わず驚嘆の顔で振り向き、
リヴァイは不味いことを言ったことに気付く。
「……いや。そうじゃなくてだな、」
「大丈夫です。
そんな予感はしてましたから………」
どもるリヴァイの発言を遮るように
エマはそう言って、また後ろを向いた。
「………そりゃそうですよね。
あれだけ簡単にキスしてるんだから、
それ以上だって、しますよね。」
エマはそう言いながら頭を掻く。
「あー、想像すると、腹立つし、
さすがにむしゃくしゃしてきます。」
エマは一瞬、無言になるが、
再び口を開く。
「リヴァイさん。
ここまでしたんだから、もう最後まで」
「分かったから。もう無理に喋んな。」
リヴァイはエマの言葉を遮ると、
エマを後ろから抱きしめた。