第96章 反省と自棄と真摯と
「……お前、相変わらず良好な感度だな。」
リヴァイは部屋の隅で
後ろを向いて座ったまま、
一向に動かないエマに声を掛ける。
「おい、いじけるのはそのくらいでいいだろ。
別に最後までやった訳じゃねぇんだから。」
リヴァイがそう言って
エマの肩に手を置くと、
「……ほんと、自分が緩すぎて、
情けないんですけど……」
エマは膝を抱えたまま、
呟くように言った。
流されるままにリヴァイの手だけで
絶頂に至ってしまったことを
心の底から恥じると同時に、
罪悪感で押しつぶされそうになる。
自分はこんなにも
淫欲に正直な女だったのか………
「悪かった……
お前の顔見てたら、止まらなくなった。」
エマの落ち込み具合に耐えきれず
リヴァイが謝ると、
「こちらこそすみません……
……でも、しばらくは
このままでいてもいいですか……?」
エマはリヴァイに背を向けたままで言った。
「ああ。」
リヴァイはそれだけ言うと、
エマの背中に目を向ける。