第88章 勝負の行方
しばらく歩くと、
正面から人影が見えた。
「こんなところ、
他に来る人いるんですね。」
エマはリヴァイの顔を覗き込む。
「この時間に他の人間か。
嫌な予感がするな……」
リヴァイは呟くと、
そっとエマを地面に下ろした。
「エマ。これから何が起きても、
俺に意見するな。」
リヴァイの突拍子もない指示に、
「いきなり何ですか?
時と場合によりますけど。」
エマはそう言いながらも
階段をゆっくり上る。
「いいから俺に従え。」
リヴァイが少し強い口調になった、その時。
階段を降りて来た
見るから柄の悪い3人の男が、
リヴァイを睨みつけた。