第74章 ハンジの説教部屋
「リヴァイはさ、気になることとか
不満とか、なんでもその都度
話してたじゃん。」
ハンジは小さくため息を吐く。
「それなのに今、こうやって
気持ちを誰にも言わず溜めこんでるから
訓練にすら支障が出てる。」
ハンジはリヴァイを見入った。
「リヴァイの脳みそ
ただでさえ小さいのに、
溜め込む余裕なんてないでしょ?」
「うるせぇな………分かってんだよ。」
リヴァイは呟くようにそう言うと立ち上がる。
「お前の言いたいことは分かった。
あながち間違いでもねぇ。」
「それって、エマにまだ未練があるってこと?」
「だからねぇっつってんだろうが。」
リヴァイはまたハンジを睨み付ける。
「未練も後悔もねぇよ。
……ただ、一つだけ、気がかりなことはある。」
「なに?」
「お前に言う必要はない。」
リヴァイはそう言うと、
ハンジの襟元を掴んで
ドアの外まで引き摺り出した。