第71章 報告と暴露
「……もしかして、
エルヴィンさんとのことですか?」
部屋に入るなり、エマはハンジにそう問いかける。
ハンジは呼吸を落ち着かせるように
深呼吸をすると、
「そう。と言うか、リヴァイのことも
エルヴィンのことも、どっちも。」
そう言ってソファーに散らばる書類を床に落とし、
「取りあえず、ここ、座って。
順々に話してもらえるかな?」
と、エマの目を見つめた。
エマはここ一か月の出来事を大まかに話すと
「まぁ、そんな具合で、
今朝からエルヴィンさんと付き合ってます。」
そう言って笑った。
「いや……ほんと、
私が研究で引きこもってる間に、
そんな色んな出来事があったとは……」
ハンジは大きく息を吐く。
「そうですね。
かなり濃い一か月だった気がします……」
エマは俯き気味にそう言った。
「ねぇ、単刀直入に聞くけど、
リヴァイのことはもういいの?」
ハンジは心配するような目でエマを見る。
「はい。もういいです。
と言うか、どうしようもないんですよ。」
「……どうしようもないってことは、
完全に諦めきれてはないってこと?」
ハンジのその言葉に、エマは少し考えると
「もう諦めてはいます。
ただ、未練ならあります。」
そう言って小さく笑った。