第70章 タイムオーバー
その日の昼過ぎ。
調査兵団幹部は、会議のため
エルヴィンの部屋に集まっていた。
会議が始まる前、
エルヴィンは突然口を開く。
「リヴァイ。
悪いが、もう時間切れだ。」
リヴァイは何のことを言っているのかと
怪訝な表情でエルヴィンを見る。
エルヴィンは
そんなリヴァイの目を注視し、
「エマは私の恋人になった。」
一言そう言った。
それをエルヴィンの横で聞いていたハンジは、
口に含んでいた水を勢いよく吹き出す。
「ちょ!ちょっと待って!
いつの間にそんなことになってんの?」
上擦ったハンジの声に、エルヴィンは
「私の部屋で飲み物を吹き出す者が多すぎるな。
とにかく落ち着いて顔を拭きなさい。」
そう言ってハンジにタオルを差し出す。
ハンジは顔を拭きつつも
「ねぇ、エマはリヴァイと
付き合ってたんじゃないの?いつ別れたの?」
そう言ってリヴァイを見る。
リヴァイは何も答えず、代わりに軽く目を瞑った。