第33章 決断、そして。
しばらくして、エマは目を覚ます。
いつの間にか眠っていたようだった。
オイルが少なくなったランプの明かりは
弱々しく、辺りは暗闇に包まれていた。
ふと横に目をやると、
仰向けで寝転がるリヴァイが
静かに天井を見つめている。
「………リヴァイさん?」
エマが躊躇いながらも声をかけると、
「お前の決断はこれで良かったのか。」
リヴァイは天井に目を縫い付けたまま
問いかける。
「はい。」
エマはそれだけ言うと、口を噤んだ。
リヴァイは目を瞑り、少しの沈黙の後、
「ただいま。」
と、エマの目を見つめる。
「一人で、待っていられませんでした……
すみません……」
リヴァイのその目に、
エマはリヴァイを騙し通すことは
できないことを悟った。
リヴァイはエマの方を向いて
優しく髪を撫でると、
「今、ここにお前がいる。それで十分だ。」
そう言って優しくエマを抱きしめた。