第18章 定期健診
「実弥さん、何かあれば爽籟さんに手紙をお願いしてくださいね」
「あァ…って、おィ星波ィ!?」
(もう帰っちまうのかァ!?)
「私は風弥のこともありますから、家で待ってますね。前とは違って風弥も動くようになりましたし、一緒にここにという訳にはいきません。検査頑張ってください!」
にっこりと笑っている星波だったが、ひしひしと圧を感じ、鳩が豆鉄砲を食ったような顔で戸惑う実弥。
(さっきまで泣いていたのに…怒ってるゥ…!?)
「さ、実弥!頑張れ!俺は見舞いに来るからな!」
スタスタと出て行く星波の後を追い、杏寿郎は慌ててドアを閉める。