第18章 定期健診
走って走って、蝶屋敷にたどり着くとカナヲが迎えてくれた。
「炎柱様!星波さん!こちらです!」
病室に近づいて来るとどんどんと不安が増してしまい、星波がなかなかドアを開けられずにいるので杏寿郎が開けた。
星波は杏寿郎の羽織の裾をぎゅっと掴んでいる。
ガラっ
部屋に入ると、何事も無かったかのようにベッドに腰掛けている実弥がいた。
「心配かけて悪かったなァ。ただの貧血らしい。俺としたことが貧血如きで倒れるなんて軟弱だぜェ」
ハハッと笑って誤魔化す実弥を困ったような安心した顔で見つめる杏寿郎。
「うわーーーん!実弥さんのバカァァァ!!」
杏寿郎の後ろから現れた星波がわんわんと泣きながら実弥に近づき、ポカポカと叩いた。