第18章 定期健診
「星波、俺たちが付いていながら申し訳ない。」
「いえ…実弥さんも久しぶりのことで楽しんでいたんでしょうから……でもっっ」
星波の目からポロポロと涙がこぼれる。
「実弥さんに何かあったらどうしようっ。うぅっ…わた、私っ、実弥さんがいなくな…」
「星波!」
杏寿郎にガシッと肩を掴まれてハッとする星波。
「星波。実弥は大丈夫だ。実弥は頑丈な男だ。そうだろう?」
杏寿郎の真っ直ぐで強い瞳を見て少し落ち着きを取り戻す星波。
「そうですよね、実弥さんなら大丈夫。大丈夫…」
言い聞かせるように弱々しく大丈夫を繰り返す星波をそっと抱きしめ背中をさする。
「さぁ、蝶屋敷屋敷に向かおう」