第17章 友達
「実は……子がなかなかできねぇんだ」
「………子?」
突然静かに話し始めた宇隨の予想外の話題に、間の抜けた声が出る。
「風弥がかわいくてかわいくて、俺達も子どもがほしくてしょうがねぇから頑張ってんだけどよ?誰もできねぇんだよ。何でだろうなぁ!?毎日頑張ってんのに!」
「ま、毎日…」
「そこでだ!実弥に星波!何かコツがあるなら教えてくれないか!?」
「ぶーーーっっっ」
槇寿郎がお茶を吹き出し、千寿郎は湯呑みを倒し、杏寿郎は立ったり座ったりを繰り返して挙動不審。
突然矛先が自分たちに来た実弥は顔を真っ赤にして俯き、星波は固まっている。