第17章 友達
店を出た星波と実弥と杏寿郎。
「さァて、俺らは土産でも買って帰るかァ」
「急いで帰るのではなかったのか!?」
ボケたのか!?痣の影響か!?と慌てる杏寿郎をどついて止める実弥。
「んなわけねェだろォ。俺らは"気を遣って"出てきたんだァ」
「気を…?」
いてて、と腹を擦りながら杏寿郎が問う。
「大丈夫ですか?…杏寿郎さん、桜さんは義勇のことを好いているんです。私は2人が上手くいけばいいなと思っていますっ」
「そうか!それはいいな!」
「私にお友達ができると、女性の関係も広がっていいですね!良かったら」
「あ、あの店にしよう!ほら行くぞォ!」
(危ねェ、また星波が杏寿郎を突き刺すところだったぜェ)
わけもわからないまま引きずられていく星波。
(実弥さんもデザートを食べたかったのかな?)
星波の考えていることが大体予想できた実弥は、困った顔で笑った。