第17章 友達
「え、え、?桜さんの好いている方が私の…?え?あ、…爽やかで男前っていう…?」
星波は戸惑いながらも思考をめぐらせていく。
(実弥さんは確かにかっこいいけど爽やかでは…はっ本人には言えないっ……ん?)
「桜さん、その方の髪の色って…」
「髪ですか?黒です。」
(私の身近な男の人達…実弥さんは白、杏寿郎さんは橙……義勇っ!!!)
「桜さんっ!どうして失恋したと思ったんですか!?」
「え?星波さん?ち、近いっ…」
星波が勢いでかなり詰め寄ってしまい、桜が戸惑っている。
「わ、ごめんなさいっ」
「先週の帰り、忘れ物を取りに教室に戻ってきたら、星波さんとあの方が一緒にいるところを見かけてしまって…」
「その人は違いますっっっ!」
ふんすふんすと鼻息を荒くして星波が立ち上がる。