第15章 誕生日
数日後、建設していた離れが完成した。
設計などは全て槇寿郎に任せていたため星波たちは詳細を知らない。
「さぁ行ってみよう!」
わくわくと、まるで探検に行くかのように張り切っている杏寿郎の後をみんなで着いて行く。
母屋から繋がる屋根のある渡り廊下を通ると、離れにたどり着いた。
「開けてみなさい」
槇寿郎から鍵を受け取り、実弥がガチャリとドアを開ける。
「わぁっ!」
ドアを開けると、新築の木材のいい香りが広がった。
「この洋室は風弥が伸び伸びと遊べるように広く間取りをとってある。隣の部屋は和室だ。寝室に使うといい。」
槇寿郎が説明をしていく。