第13章 新生活
食事が終わり洗い物をしようと星波が立ち上がると、洗い物は俺がやる!と杏寿郎に阻止されてしまう。
洗濯をしようとすると槇寿郎に止められる。
(あれ…?これじゃあ床上げ前と同じじゃあ…)
あっという間にぐるぐる巻き星波の完成だ。
それを見た不死川はゲラゲラと笑っている。
「これじゃあ私も赤ちゃんになっちゃいますよぉ」
少し困ったような顔で星波が言う。
「星波、本当に大切にされてんだなァ…ありがたいな…」
不死川は何かを思い出しているようだった。
「…俺の母親は体の小さな人だった。俺の下に6人弟妹がいたが、朝から晩まで、それこそ産前産後もずっと働いている人で俺はいつも心配だった。お前は…無理をするな」
俺が星波の分も家のことをやるからな!と言って洗濯をしに行った。
杏寿郎の母も病気で亡くなったと聞いていた。
煉獄家のみんなが星波を過保護に扱うのはきっとそのことも関係していると思う。
星波はみんなの好意を素直に受け止め、風弥の寝顔を観察したりのんびりと過ごした。