第13章 新生活
「わかった。やめる。」
突然、すんっと大人しくなる不死川。
「!?」
「寝ようぜェ」
「…?は、はい!」
突然あっさり引いた不死川に疑問を持ちつつ、自分の布団に入る星波。
「おやすみィ」
「…あ、はい!おやすみなさいっ!」
チラリと不死川を方に視線を向けると、不死川は背中を向けていた。
星波はその背中を見てチクっと小さく胸が痛んだ。
(怒っちゃったのかな…?)
拒絶された時の悲しみは星波が良く知っている。
蝶屋敷で自分がどれだけ打ちのめされていたことかを思い出し、罪悪感に苛まれる。
(嫌われちゃったかもしれない…)
泣くつもりはないのに涙が溢れ出る。
星波は、気付かれないように背中を向けて音を立てず涙を流した。