第12章 退院
「ほォ…俺の子どもの頃のねェ…」
「ひっ」
「どんな話を聞いたか教えてもらおうかあァ…」
「い、いえ!とても優しくて素敵なお兄さんだったということだけで、決して恥ずかしい話などは聞いてませんんっ」
「ばっ、お前っ恥ずかしい話ってなんだよ!?」
「ひゃあっ!」
星波は焦りすぎてどんどんと墓穴を掘っていく。
「これはたっぷりお仕置しないとなァ?星波チャンよォ…ったく、玄弥も余計なこと話しやがって…どうしようもねぇ弟だぜぇ」
弟と言う言葉を聞き嬉しく思う星波はふわっと微笑む。
「随分余裕じゃねェか」
「あ、いや、これはそのっ…」
その晩散々激しく抱かれた星波だった。