第11章 明けた朝
「はぁ…やり方は強引だが宇隨に感謝しねェとな」
ここでシテると思われていることが恥ずかしすぎて固まる星波。
「ふ、風弥は大丈夫でしょうか…?」
話題を変えて気を紛らわす。
「そうだなァ。早く戻ってやった方がいいと思うがなァ。おい宇隨!宇隨ーー!」
大きな声で叫んでみると、ドシドシと足音が聞こえてきた。
「なんだぁ?派手に仲直りできたかぁ?」
「おぉできたできた!ここから出してくれェ」
「鍵なんてかけてねぇぞ?」
「「………。」」
(騙されたーーーっ!!!)
青筋をピキピキと立て戸に向かう不死川の後ろについて星波も出ていく。
「ちょうど風弥が泣き始めたところだったから早めに決着つけてくれて良かったぜ!派手に楽しめただろ?」
ドゴッ
不死川に殴られた宇隨を見なかったふりをして、星波が部屋に走っていく。