第11章 明けた朝
「死ぬかもしれないんだぞ?」
「…はい。」
「明日、死ぬかもしれないんだぞ?」
「だったら尚更です!残された時間、もう一秒も離れたくありません!…あまね様から痣のことを聞いてから、覚悟はできています。子を産まない選択だってできたんです。それでも私は、実弥さんの子を産んだ。愛しい人の子を産まない選択なんてなかった。鬼舞辻との戦いで、戻ってこられるかもわからない人の子をです!全て承知の上ですっ!私の覚悟も受け止めてくださいっ!」
強く言い切った星波を見て、もう敵わないと思った。
自分が好いている女が、ここまで自分を好きだと言ってくれている。
嬉しくないはずがない。