第1章 呼吸
そうして毎日基礎鍛錬や素振り、打ち込みなどをして20日ほど経った頃。
いつものように打ち込みをしていると、夢中になりすぎた杏寿郎と星波の威力はどんどん増し、ふと隙を見せてしまった星波の腕に木刀が当たってしまう。
「いっっ」
「っすまない!見せてみろ!」
大丈夫ですと笑った星波だったが、さぁっと血の気が引きそのまま倒れる。
杏寿郎は星波を抱きとめ抱えると急いで蝶屋敷に向かった。
「まぁ煉獄さん!どうなさったの?」
出迎えたカナエにわけを話すとすぐさま診察を始めた。
「骨が折れています。意識を失ったのは骨の損傷によるショック症状かと思います。すぐに目を覚ますと思うのでゆっくり休んでいってくださいね。」
話をしながらカナエは星波の腕を固定していく。
私は他の方の診察があるので失礼しますが、目を覚ましたら呼んでくださいね。と言いカナエは席を外した。