第8章 緊急柱合会議
「前回の戦いで、僕は毒を喰らい動けなくなりました。呼吸で血の巡りを抑えて、毒が回るのを遅らせようとしましたが、僕を助けようとしてくれた少年が殺されかけ、以前の記憶が戻り、強すぎる怒りで感情の収拾がつかなくなりました。その時の心拍数は、二百を越えていたと思います。更に体は燃えるように熱く、体温の数字は三十九度以上になっていたはずです」
「!?そんな状態で動けますか?命にも関わりますよ」
「そうですね。だからそこが篩に掛けられる所だと思う。そこで死ぬか、死なないか。恐らく痣が出るものと出ない者の分かれ道です」
そんな時透の言葉に、あまね様が問いかける。
「心拍数を二百以上に…体温の方は、何故三十九度なのですか?」
「はい。胡蝶さんの所で治療を受けていた際に僕は熱を出したんですが、体温計なるもので計ってもらった温度三十九度が、痣の出ていたとされる間の体の熱さと同じでした」
(そうなんだ…)