第4章 無限列車
「さぁ、診察を始めますから、みなさんは元の場所に戻ってくださいね」
しのぶに言われしぶしぶと持ち場に戻っていくみんなの流れに乗り、星波も部屋を出ようとする。
「星波はこのままいてくれ」
小さく頷き、緊張した面持ちで椅子に腰掛ける。
「では診察を始めます。息を吸って…」
手際よく診察を行うと、しばらくして全てを終えたしのぶが重い口を開く。
「煉獄さん、今後今までのように刀を持ち闘うことは難しいでしょう…」
「そうか。そんな気はしていた。大丈夫だ!戦いに行けなくなっても、指導者になれる!そんな事で俺の情熱は無くならない!心の炎が消えることはない!俺は決して挫けない!」
明るく言う杏寿郎に思わず立ち上がり抱きしめる星波。
「む、嫁に来てくれる気になったか?」
「こんな時に冗談言わないでくださいよぉ…」
泣きながらポカポカと杏寿郎を叩く星波。
「ははは!星波は本当に泣き虫だ!」