第4章 無限列車
(目で追えない!!)
息を呑んで見守る事しかできない星波たちだが、とんでもない威力の攻撃がぶつかり合っていることは確かだ。
ハァハァ…ハァ…
動きの止まった杏寿郎と猗窩座を見ると、血まみれの杏寿郎が息を整えていた。
「杏寿郎、死ぬな。生身を削る思いで戦ったとしても全て無駄なんだよ杏寿郎。鬼であれば瞬きする間に治る。鬼になろう。」
(だめ…杏寿郎さん…死なないで。)
「ならない!俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は誰も死なせない!」
「炎の呼吸玖ノ型 煉獄!!」
「星の呼吸奥義 流星群!」
杏寿郎の技とかぶせるように星波が入っていく。
一瞬、星波を見て猗窩座が攻撃を躊躇ったおかげで、杏寿郎の攻撃が猗窩座に当たるが頸は斬れない。
(躊躇った!?)
星波はすぐさま体勢を整えて猗窩座に向かう。