• テキストサイズ

夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第54章 残虐なるヴィルトゥオーゾ【渋谷事変】


 ――23:07
   道玄坂 SHIBUYA109前


「【白虎・玄武――合成天将『玄虎(げんこ)』黒金(くろがね)ノ防陣】‼︎」


 とっさの判断で【白虎】から飛び降り、星也は【玄武】と共に走らせた。

【合成天将】――最近 完成した拡張術式だ。二体以上の十二天将を融合させることで能力を底上げしたり、互いの性質をかけ合わせたりできる。

 理屈としては三体以上も可能だが、今の星也には二体が限界だ。

 速さと固さを持った黒金の猛虎――【玄虎】が駆け抜け、【黒金ノ防陣】を展開した。

「恵!」

 伏黒に駆け寄ると、【玄虎】も男の服を咥えて星也のところまで退がる。

「詞織も……」

 伏黒が詞織をキツく抱きかかえているが、二人とも息をしていない。仮死状態か。

 秘密主義だった神ノ原一門は例外だが、本来 相伝の術式は、あらかじめ先代の築いた術式の取扱説明書のようなものがある反面、術式の情報が漏れやすい。

 だから、今この場で何が起きているかすぐに分かった。これは【十種影法術】による調伏の儀。

 それも、ただの調伏の儀ではない。歴代【十種影法術師】が誰一人として調伏することの叶わなかった最強の式神――【八握剣 異戒神将『魔虚羅』】の調伏の儀だ。

 とっさに傍にいたこの男も助けたが……助けていなければと考えるとゾッとする。もしそうなれば、今頃 参加者全滅により、二人の死も確定していたところだ。
/ 1061ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp