【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第8章 CP9最強の男
「おぉ、久しぶりだな。ルッチ、カク、カリファ、ブルーノ!」
目の前の4人に向けてスパンダムが声を掛ける。
?「長官もお変わりなさそうで。」
?「大きぃ声じゃの~」
?「セクハラです!」
?「……。」
「え!?声掛けただけで!?」
「おい、ルッチ!久々に手合わせしろ!鈍ってないか見てやるよ!」
「…馬鹿も休み休み言え。」
「なにー!!」
ジャブラは久々に会うルッチに闘志を燃やしているようだが、いつものやり取りのようなのでミスティはそのまま流していた。
この4人はミスティがここに来た時から不在にしていたメンバー。現在、ウォーターセブンで長期任務に就いているが、潜入先の企業が暫しの休みをとるようで一時的にエニエス・ロビーに戻ってきた。
?「貴方がミスティ?私はカリファよ。宜しくね?」
豊満な身体を惜しげも無く晒している衣服を纏った女が眼鏡をクイッと上げ微笑んだ。
?「ほぉ~お前さんがのぉ。俺はカクだ!」
…鼻が長い。カクカクした長い鼻の男も次いで声を掛けてきた。自分と歳も近そうだが何故か喋りにジジ臭さがある。
?「…俺はブルーノだ。」
最も簡潔な紹介の大男。
『ロゼ・ミスティです。宜しくお願いします。』
ミスティはペコッと頭を下げた。
「あら、ルッチ。貴方もほら。初顔合わせなんだから。」
1人名乗らないルッチにカリファが促す。ルッチは無表情で答えた。
「挨拶なら俺は先程済ませた。」
「あら?そうなの。」
(飛ぶ指銃が挨拶ね…)
ミスティは先程受けた洗練を思い出しながら独りごちた。
「チャパパ、先程やった手合わせではまたルッチが1番だった。ミスティ、ルッチがここに居る間、鍛えて貰ったらどうだ?」
『!!』
(おい、黙れ風船男!そんなことしたら私死ぬ!)
『でも折角のお休みで戻られているのに…』
ルッチを労わるかのようなミスティの発言はルッチの一言で砕け散った。
「先程の生温い動きを見て俺が叩き直そうと思っていたところだ。覚悟しとけ。」
『…畏まりました。』
(終わった…この人達が帰ってきたからニコ・ロビンに繋がる情報を期待してたのに。あの男に鍛えて貰うって監視されてるようなもんじゃない!)
今日からの5日間、地獄を覚悟したミスティだった。