第3章 三夜目.トライアングラー
一本だった指が、二本になり、やがて三本になった。それを無理なくエリが飲み込めるようになってから、三月は耳元で熱く囁く。
「エリ…もう、入れたい」
『はっ!み、三月…ごめん!』
「…え……ええっ!?なんのごめん!?ここでやめるってこと!?オレ、何かマズった!?」
『違う違う!そうじゃなくて!』
エリは、コロンと転がって三月に背を向けた。そして人差し指同士を合わせて、もじもじと説明をする。
『その…ほら。私、ずっとただ寝転がってただけだったでしょ?こんなつもりじゃなかったの!本当はもっと、なんか色々する予定だったのに!』
「い、色々って?」
『え、そりゃ……舐めたり擦ったり?』
「っぷ。はは!あはははっ!」
『ちょ、ねぇ笑い過ぎだから!』
エリは頬を膨らませて、目に涙を溜めて笑う三月を睨み付けた。やがて彼は、ごめんごめんと謝ってから、頭をそっと撫でる。
「そういうの、気にしなくていいから。エリがオレに触られて、気持ち良さそうにしてくれてるの見るだけで十分幸せなんだよ。色々考えてくれてありがとな」
『でもでも、今からでも遅くないと思わない!?』
「うーん…。いや、やっぱりいいよ。次にとっとくことにする。
それにさ…実はもう、結構限界近くて」
三月は言って、エリの上にのし掛かる。すると、太もも辺りに何か硬いものが当たった。それが何か分かった瞬間、彼女は顔を茹でダコのように赤くした。