シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第2章 長い、夜
「美味しかったね」
「そうだな」
食事を終えて、暗くなった道を歩く。
あちこちに立つ街灯が柔らかく辺りを照らして、なんだかロマンチックな気分になる。
そして、隣には好きな人。
…幸せ…
カイトと恋人同士になってからも、こんな時間はほとんど持ったことがなかった。
プロハンターのカイトは忙しい。
国からの要請、依頼、探索、いつもあちこちを飛び回っている。
本人もプロの意識があるからこそ、必要とされるなら断りはしないのだろう。
ジンさんを超えるという目標もあるわけだし。
そして、自分でいうのもなんだが、私自身もプロの情報屋だ。
情報はとどまりはしない。
流動的だ。
いつも目を光らせていないといけない。
必要なら自身でも取りにいく。
結果、私とカイトが個人的に一緒にいることなど、これまでほぼ無いに等しい。
今回のように仕事絡みがほとんどだ。
カイト…
次はいつ、会えるのかな…