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シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/

第16章 叶わぬ、ネガイ






〝ねぇ、カイト?

もしね、おかねがいっぱいあってさ。
じぶんの家をたてるとしたら、
どんな家にしたい?〟


〝はぁ?
なにいってんだ…。
んなくだらないこといってるより
、こんやのメシのほうがだいじだろ〟

〝いいじゃない!
ちょっとでいいからかんがえてみてよー!〟

〝…はぁ、わかったよ。
じゃ、話したら、またパン盗りにいくからな。
てつだえよ〟

〝うん!〟

〝家か…。
そーだな、まずは食いもんだろ。
あとはデカくてあったかいベッドだな。
あとは、そーだな…〟

〝あっ、あたし、ぶらんこがほしい!〟

〝んなもん、あってどーするんだよ〟

〝お腹いっぱいになって、あったかいベッドでねたら、ぶらんこにのってあそぶの!
あとねあとね、お家のなかにだんろとやねうらべやも欲しい!〟

〝おまえ、よくばりだなぁ〟

〝あとはね、……〟

〝なんだよ?〟

〝…カイトといっしょに、こうやってもうふにくるまって、おしゃべりしたい〟

〝っ……おまえ、それ家がなくても
してることだろ〟

〝あっ、そうか!あははは!〟

〝ったく…
ほら、話はおわったろ。
おまえの腹もうるさいし…
メシさがしにいくぞ〟

〝はーい!

…ね、カイト!


いつかさ、いつか……〟







「おおきなおうちで、

いっしょに…」














カイトに拾われた私。

人買いに攫われるまで、カイトはずっと私の面倒をみてくれた。


幼い頃のたわいない願いなんて、
忘れていた。


けど、カイトは覚えていてくれた。


願いを、叶えてくれた。









だけど…カイト。





あなたが、いない。




願ったのは、

あなたといる家。






……ずっと…





カイトと、ずっと一緒に…


いたかった……


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