シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第9章 そばに、いたい
カイトの言葉に、これ以上ないくらい驚いた。
初めて会ってから、ブランクがあったとはいえ15年以上の付き合いで。
カイトのことは知り尽くしてると思っていたのに。
こんなこと…考えてたなんて……
……ぷっ。
思わず笑いが飛びだした。
あは、あははは、と、止まらない口を両手で抑える。
「…おい。俺が真面目に話してるのに」
甘い空気から一転して爆笑している私に、カイトが怒ったように言った。
「…だって、カイト。
最初付き合いだした時は、普通に一緒に仕事もしてたじゃない。
結構、お互い怪我もしあってたし。
…それに今回のことは、私のミスよ。
相手を甘く見過ぎたせい。
幸い、裸に剥かれてちょっと触られたくらいで…」
何もなかったわけだし、と続けようとした口を、カイトが唇を重ねて封じた。
「…言うな」
舌が差し込まれて、私の舌に絡みつく。
「んんっ…」
ぴちゃ、と音がして、離れた唇の間を銀色の糸がつたった。
「あの野郎、殺してやろうかと思った」
私の首筋に唇を這わせながら、物騒なことをカイトが言う。
そんなセリフにも、ぞくっとしてしまう。
「…っ…同じハンターを、殺したらだめでしょ」
「おまえに手を出す奴を、野放しにするわけないだろう」
キスした場所に軽く歯をたてられる。
ちり、とした痛みで、逆に甘い声が溢れてしまう。