第42章 深淵■

ルーナは絶頂に達したようで、太ももを震わせながら脱力した。
苦しそうに肩で息をしているその体を支えると、横向きに抱きかかえて優しく問いかける。

｢大丈夫か？｣

｢は…ぁ…っ…う…ん…｣

自分の腕の中でてらてらと光る裸体には水滴と共に、たくさんの腕の傷や縫った痕、昔自分がつけてしまった肩の傷もある。
そして、もうすっかり薄くなった数々の所有印が散りばめられていた。


抱きかかえたまま首筋や鎖骨に舌を這わせ、強く吸っていくと、それはまた赤く花開いた。

｢はぁっ…あっ…あぁ…｣

｢まだまだ足りねぇが続きは後だな…｣

そう言っておもむろにルーナを下ろして壁に押しやる。

まだよろよろと力が入り切らないルーナの腰を支えながら片脚を上げさせた。
ルーナはこれから与えられる快感に酔いしれながら潤んだ卑猥な瞳を向けつつ、リヴァイの首に絡みつく。

随分と積極的でますます珍しいと思いつつも、なんにせよリヴァイにとってはそれは嬉しく、僅かに口角を上げる。

そしてもうとっくに膨れ上がって固くそそり勃っているそれを一気に押し込んだ。

｢はぁあっ！あぁっっ！｣

リヴァイは眉間に皺を寄せながらあまりの快感に必死に耐えた。
我慢しすぎていたせいか、それともいつも以上にルーナが卑猥だからか…
すぐに達してしまいそうなのを強靭な精神力で抑え込むと、ゆるゆると律動を開始した。

｢……く……は……っ…｣

リヴァイの余裕のない色気のある表情に、ルーナの鼓動が暴れ始め、リヴァイの後頭部にしがみつくようにして体を密着させた。

リヴァイがそのままルーナの首に顔を押し付け筋を舐めまわしながら腰を打ち付ける。

ルーナが痙攣し始めたかと思えばまた達してしまったようでへなへなと床に崩れ落ちそうになるのを急いで片腕で支えた。