Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第7章 第32回壁外調査
「やはりだよ。私たちが夜会に行っている間に私の部屋に忍び込まれている形跡があった。恐らくあの3人だろう。」
エルヴィンは確信したように言った。
「しかしよくやってくれたねルーナ。オリバー家の癒着の情報も手に入るとはな。」
「今回は感情を押し殺すのに随分苦労したよ。黙って聞いていれば胸糞悪い愚痴や兵団の誹謗中傷をペラペラ喋り続けて、おまけに私に兵士をやめて貴婦人にならないかなんて...全く...」
思い出して怒りが込み上げてきて、ぶつけるものも無く、エルヴィンの肩を拳でダンっと叩いた。
「っ!ってっ...あぁ、すまんな、ルーナ。」
肩を抑えて苦笑いしながらルーナの顔色を伺うエルヴィン。
「...謝らないでよ。いつものことでしょ。にしてもあと少しであいつの一番大事な部分を思いっきり蹴り飛ばす所だった!」
その発言にはさすがのエルヴィンも想像してしまったのか顔を強ばらせた。
「そ、それは...さすがにやってくれるなよ、ルーナ...君の一撃をそんな所にくらっては...確実に死ぬぞ」
「冗談よ」
冗談という顔には全く見えないのだが...
そう思いながらエルヴィンは窓の外に目をやった。
訓練場ではリヴァイの人間離れした素早い動きが繰り広げられていた。