第4章 特級呪物
第三者side
『今日も収穫なしは流石にきついんだけどなぁ…
どう?恵。探してない所はあった?』
伏黒「無い…
いや、閉鎖されているラグビー場!」
『ラグビー場かぁ。嫌な予感がする』
そう言った零と伏黒はラグビー場へ向かった。
伏黒「なんだこのラグビー場……
死体でも埋まってんのか?」
『いや、それは無いと思う。
恵、上の奴には気付いてるよね?』
伏黒「!嗚呼。
恐らく2級の呪い…?」
『ま、そんくらいでしょ。
非常事態に備えて一応祓っておく。
…«呪霊炎華【黒】百合»』
零がそう唱えると一体の呪霊が炎を纏い出てくる。
…その瞬間。
恐らく例の呪物に引き寄せられて来たであろう呪霊が消えていた。
『ふふっ、僕に見つかったのが終わりだったね呪霊。
黒い百合の花言葉は…恋、呪い、狂おしい恋、恋の魔術、ときめき。
はははははははっ!!
惨めだね。呪いが花同然の呪いに殺されてるなんて。
ま、死んでるし消えてるんだからこんな事、地獄で聞いてるかもね。』
零の呼び出した呪霊は黒い百合に変わっていた……
伏黒「…もう少し弱い技は?」
『いや、これが最弱に“している”筈』
伏黒「…取り合えずさっさと回収しないとな」
『だね~。はー甘い物が食べたい。脳が糖分を求めている。五条が甘いの持ってばっ!と現れないかなぁ…』
伏黒「…これじゃ潜入した意味がまるでねーな」
『あはは。それは悲しい。
でも、さぁ。
特級呪物……厄介すぎ』
伏黒「本気で探したいんなら一度学校を閉鎖。呪いを祓った後隅々まで探す。
どうしたい?」
『いや、学校閉鎖は気が進まないな』