第13章 番外編~家族~
『錆兎〜真菰〜義勇〜!!元気してる〜?』
狭霧山に来ている桜雪。
『今日も桜雪は元気だね。』
真菰がそう言って微笑む。
『まぁね〜』
『桜雪が入隊してから錆兎と義勇がね、桜雪には負けないくらい強い隊士になるんだって山に行って2人で修行してて今は居ないんだ。』
真菰は少し寂しそうに言った。
『ねぇ…真菰…アンタは鬼殺隊に入るのは辞めな…』
『どうして?あたしはちゃんと戦えるよ!!』
桜雪の言葉に真菰は反論する。
『確かに真菰は戦える。でもね…真菰は心が強くないんだよ…目の前で仲間が死んだら?最終選抜はそんなに甘くない…鬼殺隊に入隊して1年…庚まで上り詰めたけど…そんなあたしだって倒せなかった鬼がいた。』
『桜雪…そんな悲しそうな顔しないで?私はね、知ってる…桜雪が今まで会ってきた鬼よりも人よりも桜雪が凄く優しいってこと…私そうなりたいって思った。生き残れなかったら、それまでなんだと思う…鱗滝さんに拾われて色んなことを教えて貰って…やれるだけはやってみたいの…』
真菰はあどけない笑顔を桜雪に向けた。
それが…桜雪が見た真菰の最後の姿だった。