第10章 ケンカップル
『お前の此処…濡れまくってんなァ?気持ちいいなら声出したっていいんだぞォ?』
『ぃ…ゃぁ…ゃだぁ…んふぅんんんっ!!』
またビクビクと体を震わせる桜雪。
久しぶりの感覚に桜雪は我を忘れそうになっていた。
気持ちよくてどうにかなってしまいそうだ。
『んんっぁ…いっ…ひぃん…んっくぅん…』
桜雪はひたすら声を抑えた。
この声だって聞こえているかもしれない。
そう思うと恥ずかしさで更に気持ちよくなってしまっている。
また、桜雪の体はビクビクと震える。
『桜雪…気持ちよさそうだなァ?』
『んんんっ!!あぁぁぁぁっんっ!!』
蜜壷に指を入れられて大きな声を出してしまった。
慌てて口を抑えて顔を真っ赤にする桜雪。
『そんな声出していいのかァ?』
『実弥が…意地悪…するからぁぁっ…あっ…ハァハァ…んっはぁ…ぁぁっんっ…ぁぁん…』
桜雪は声を抑えるのも忘れて快感に酔いしれている。
その頃…
玄弥は隣で顔を真っ赤にして悶々としていた。
桜雪の相手と言えば…
自分の兄である実弥だ。
確かに…妙に色気がある実弥の声も聞こえる。
いつも強気な自分の師範である桜雪が自分の兄に鳴かされている…
複雑な気持ちになりながら聞かないふりをして玄弥は眠りにつこうと必死になっていた。
明日…顔を合わせたら寝ていて気づかなかったフリをしようと心に決めた。