第10章 ケンカップル
柱合会議の後は行ける人達で飲み会。
『なァ…宇髄…桜雪とヤッたのか?』
『はぁ?唐突だなあ…ヤッてねぇよ。アイツとは絶対にそういうのはねえよ…なんだ?桜雪から話を聞いて妬いてたのか?』
宇髄と実弥は唐突にそんな話をしていた。
『………妬いてねェよ…』
『妬いてたな。ド派手にケンカするのに地味なことしてんなぁ?』
『うるせェ…アイツ…お前に妙に懐いてるだろォ…』
宇髄にからかわれて少し不機嫌そうな実弥が言った。
『まぁな…抜け忍になって桜雪と知り合って御館様に引き合わされた。それから…鬼殺隊に入隊して少し経った頃…自信喪失してたことが1度だけあってな…アイツ…俺を派手に負かした後に【天元はなんの為に逃げてきたんだ?地味じゃん。いろんな面でダメダメじゃん。派手じゃないじゃん。そんなんじゃ…お前も嫁達も鬼にやられて地味に死んでくわっ!!】って言ったんだ…』
『キツい性格は昔からなんだなァ…』
実弥は苦笑いしながら言うとお猪口に入った酒をクイッと飲んだ。
『変わんねぇよ…アイツは出会った頃から…力は強くても心は弱い。でもよぉ…それを見せようとはしない。付き合い長いはずの悲鳴嶼さんにでさえ、心開かないらしいしよぉ…』
宇髄は悲しそうにしていた。
『アイツの事…教えてくんねェか?』
実弥は何かを決意したように言った。